2018-06-29 岡山の名建築

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こんにちは。設計&工事の天保です。

まずは、備前市
閑谷学校は江戸時代の前期の寛文10年(1670)に名君と言われた
岡山藩主池田光政によって創建された、現存する最古の庶民の為
公立学校です。

旧閑谷学校の中心となる講堂は国宝となっており、日本遺産の指定も
受けています。実にバランスのとれた綺麗な建物です。

講堂は入母屋造り、しころ葺きの大屋根と火灯窓が荘厳な
外観を形作っています。
内部は十本の欅丸柱と拭き漆の生徒たちによって磨かれた床は
火灯窓から入る光を柔らかく反射して程よく明るい空間になって
います。

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また、講堂内室の長押の上に掛かる額は江戸時代中期の
岡山藩5代目藩主 池田治政の書で「克明徳」と書かれています。
「克」とは、力を尽くして事を成し遂げる。
「明」とは、物を正しく見る力、
「徳」とは、善や正義をわきまえる高潔な品性だそうです。

まさに、国造りの基本は人づくりなのだと改めて感じました。
現代の会社でも通じるものがありますね。
自分の心にもしっかりと刻んでおきたいと思います。

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講堂の屋根は瓦葺きなのですが、
実はこの瓦が焼き物で有名な備前焼で作られています。
備前焼の独特の焼き上がりのむらがとても素晴らしです。
手前みそですが、弊社が標準に使用しているカパラスの瓦と
雰囲気が似ていますね。

また、備前焼の瓦は高温で焼かれる為、耐久性は高いのですが、
変形しやすく葺いたときに隙間が出来やすいので
屋根下地への漏水対策として軒先に多数の細い管が設置されて
いるのです。

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しっかっりと考えて漏水対策もしてあるのですね。
ちなみにこの細い管も備前焼で出来ているそうです。

また、学校全体を取り囲む765mにも及ぶ石塀は圧巻です。

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一つ一つ石をのみで削り天端をRに仕上げております。
石も隙間なく組まれているため、
隙間から草木一本も生えてこないそうです。
先人の職人さんに努力と技術には頭が下がります。。。

次は、旧野崎家住宅です。

野崎家は製塩業と新田開発で財を成した野崎武左衛門が天保から
嘉永年間に築いていった民家だそうです。

敷地面積は約3,000坪、建物延床面積約1,000坪近くあります。

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入口の長屋門をくぐると右手の奥には商人のお城と言われる
5つの土蔵群が並びます。

野崎家の中心となる表書院は貴賓の応接にあてられたもので
嘉永4年1月から嘉永5年6月までの1年半をかけて竣工した
建物です。

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また、表書院には四方に一間の庇を付け、長さ10間の
虹梁は地松、雨戸の戸袋には屋久杉、庇の垂木には
北山杉を用いています。
縁先の手水場には水琴窟もあり、心落ち着く琴に似た
音色が空間を演出しています。

表書院の前には枯山水の庭園があり、
庭園内には三席の茶室を設けています。

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野崎家が住まいの中心とした建物が中座敷です。
天保4年頃の建築だそうです。

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驚いたのがその中座敷の大きさです!!
中座敷から向座敷まで二三間(42m)あり、九つの座敷
が連続しています。
さながら、金太郎あめのようです。

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また、裏手の石垣もきれいに加工して積み上げられて
いました。その中で一つだけ縁起を担いできれいな扇型
の加工された石があります。
先人の石工職人の粋な仕事ぶりですね。

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建物とは関係ありませんが、
倉敷と言えば、ジーンズですね。
桃太郎ジーンズのショップに立っていたキャラクター
桃ちゃんです。

なんとなく誰かに似ているような。。。

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帰りに豊臣秀吉の天下統一のきっかけとなった
水攻めで有名な備中高松城に寄りました。
今現在は本丸の土塁が残るのみですが、
沼の復元によって地下に眠っていた蓮が4百年の時を
超えて立派に花をつけているようです。

訪れた時期は未だ早かったようですが。。

自害して家臣を助けた当時の城主の清水宗治も
この蓮を見ていたかと思うと歴史のロマンを感じずには
いられません。。

ちなみにこの蓮の名前は宗治蓮と名付けられています。

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最後に岡山県立博物館で開催中だった
変わり兜・甲冑展を拝観しました。

武士の晴れ舞台である合戦において、命を託すとともに
自らの活躍をアピールするものとして
機能的な実用性と人目をひく美しさが求められていたのしょう。
個性豊かなデザインです。
中には猿のデザイン甲冑があり、実際に大坂夏の陣で使用されて
いたみたいです。

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今回の建物を観て改めて思った事は
美しい建物は経年変化がデザインの一部
として建物を形作るものになるのだと思いました。

時間の経過とともに味が出る素材、材料を使用し、
職人の心を込めた建物はほんとうに美しいものだと
思いました。

改めてそんなモノづくりも目指していきたいと思います!

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